君パラ
第1章 本当は女
~直Side~
教室に入ると…
「おはよう!!
直くん!」
「今日もかっこいいね」
と、女子たちの声援がくる。
結構疲れる。
直は兄と別のクラス。
兄とはいえ、同い年。
生まれた時間が兄の方が少し早かったから。
「朝から大変だな~。でも、いいよな。女の子に囲まれて」
↑こいつは、僕の親友
森洋人(モリ ヒロト)♂
男やってると男友達が多い。
まあ、もうなれたけど…。
『疲れたー。洋と変わりたい』
「俺も変われるなら、お前と変わりたいゼ。モテる気分にもなりたいし♪」
『なに言ってんだよ。
洋は十分モテる方じゃん』
洋人はそこそこ格好いい。
僕が女の視線から見たら、結構いいと思う。
…もちろんこいつは、僕が女だとは知らない。