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HEAVEN~時を超えて~

第6章 ひとつ

真は朝起きると毎日、庭の花壇に水をやり

一緒に散歩をしたりと

比較的に精神的には落ち着きを保ちつつあった




夜になると時間をかけてキスをしてゆっくり目を閉じる



『・・・・オヤスミ』


目を閉じてしばらく経った真に
もう一度キスを落としてはなれる




『ま…って・・・カイキ』




『…マコト?』




『いかないで・・・・ひとりに…しないで』



今日は寝かしつけるのにもう少し根気がいりそうだ


僕は少し苦笑いして向きを変え

真が寝るベットに戻る




ギシ…


真の隣に腰を下ろして
横たわる彼女の手を握り頭を撫でる



『カイキ…』


『はいはい・・・そばにいるよ』



別の意味で駄々っ子になっている最近の真が

僕は本心では可愛くて…

愛しくてたまらなかったのだけどね




『マコト…』


横に並んで抱き寄せようとした時




どんっ…



『…っ』


真は僕の胸を両手で突き飛ばした




『マコト・・・』

情緒不安ぶりに少し苦笑いする




『キスしようか・・・それとも抱きしめようか』



ぺたりとベットの上に座って俯く真に告げるが
彼女は頷かない


そして



スッ…



真は両手を伸ばして
僕の首に手を回して抱きついた



『ふふ・・・うん…よしよし』



ぎゅぅ・・・


細い腕が一生懸命に僕の背中を抱く

僕はその細い体を壊さないように抱きしめて

背中を撫でて…

それでもやっぱり子守状態かな?




『ん…・・ねぇ、カイキ…』



『うん?』



真は少し顔を上げかけたと思うと
伏し目がちにまた目を反らして
僕の胸に顔を埋める





『不純…じゃない……セ…ッ……クス…・・・

って…どういうものを言うの…。

・・・・・・どうするの…』





『・・・』


何かの気の迷いか聞き違いだろうか

胸に埋まっている彼女から
少しこもった小さな声がした




『カイキの事を・・・もっと知りたい』
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