
HEAVEN~時を超えて~
第3章 錯乱
『ハァ…ハァ…っ…』
階段を駆け降りて玄関に走った
あたしの荷物…スマホ
この家のどこかにあるはず…だけど
足を止めるのも、振り返るのも恐くて出来なかった
ガチャ…ガチャ
ガコ…ガコン、ガコン
『ぇ…』
なんでドア開かないの?
鍵開けたのに…なんで?!
なにか特殊な鍵?
ガコガコ…
バン…!!
焦りが苛立ちになって手のひらで思いきりドアを叩く
『っ……』
はやく…はやく…少しでも遠くに
人のいる所まで
ガチャ……ガララっ
玄関を離れてリビングの重い大きな窓…
よりも近くにあって小さい窓を開けて登りつく
通れれば何だって良い
二度と戻らないんだから
ズシャッ…
『っ…キャ…』
落ち着いて…なんて
出来るならとっくにやってる
足を滑らせて地面に落ちる
だけど・・・
外に出られた
やっと出られた
『ハァっ…ハァ…ハァっ…』
初めて見る景色ではない
だけど…どうなっているかは一切わからない道だ
窓から眺めていた景色が目の前の景色に変わる
『ハァ、ハァ…ぁ……車…』
敷地に停まっている車に目をとめる
ブルブルと震える脚を見たら…
先のわからない道のりを考えたら…
動かせる…かな
ペーパードライバーだし
ううん、そんな事言ってる場合じゃない
なんて、考えてる余裕なんか頭のどこにもない
『鍵…』
差さってるわけ…ない、、
あたしはリスクを忘れて夢中で窓を登って家に戻る
玄関に走って収納の周りを漁った
『ない…ない…っ』
本当に…何ひとつあたしに都合良く出来てない場所…
ガツッ…ガツッ…
落ちている石で運転席のドアを叩いてこじ開けようとするけど
何してるんだろう
当たり前に考えれば開くわけないし
開いた所で鍵なきゃ動かないのに
追い詰められるってこわいものだね
人間、良くも悪くも何をするかわからないものだ
『っ…!』
石を投げ捨て車を諦めて
あたしはついに走り出した
車がある…こっち側が…きっと順路なんだ
小高い丘のような場所にある建物から…下る道
その先は…緑生い茂る・・・迷路
階段を駆け降りて玄関に走った
あたしの荷物…スマホ
この家のどこかにあるはず…だけど
足を止めるのも、振り返るのも恐くて出来なかった
ガチャ…ガチャ
ガコ…ガコン、ガコン
『ぇ…』
なんでドア開かないの?
鍵開けたのに…なんで?!
なにか特殊な鍵?
ガコガコ…
バン…!!
焦りが苛立ちになって手のひらで思いきりドアを叩く
『っ……』
はやく…はやく…少しでも遠くに
人のいる所まで
ガチャ……ガララっ
玄関を離れてリビングの重い大きな窓…
よりも近くにあって小さい窓を開けて登りつく
通れれば何だって良い
二度と戻らないんだから
ズシャッ…
『っ…キャ…』
落ち着いて…なんて
出来るならとっくにやってる
足を滑らせて地面に落ちる
だけど・・・
外に出られた
やっと出られた
『ハァっ…ハァ…ハァっ…』
初めて見る景色ではない
だけど…どうなっているかは一切わからない道だ
窓から眺めていた景色が目の前の景色に変わる
『ハァ、ハァ…ぁ……車…』
敷地に停まっている車に目をとめる
ブルブルと震える脚を見たら…
先のわからない道のりを考えたら…
動かせる…かな
ペーパードライバーだし
ううん、そんな事言ってる場合じゃない
なんて、考えてる余裕なんか頭のどこにもない
『鍵…』
差さってるわけ…ない、、
あたしはリスクを忘れて夢中で窓を登って家に戻る
玄関に走って収納の周りを漁った
『ない…ない…っ』
本当に…何ひとつあたしに都合良く出来てない場所…
ガツッ…ガツッ…
落ちている石で運転席のドアを叩いてこじ開けようとするけど
何してるんだろう
当たり前に考えれば開くわけないし
開いた所で鍵なきゃ動かないのに
追い詰められるってこわいものだね
人間、良くも悪くも何をするかわからないものだ
『っ…!』
石を投げ捨て車を諦めて
あたしはついに走り出した
車がある…こっち側が…きっと順路なんだ
小高い丘のような場所にある建物から…下る道
その先は…緑生い茂る・・・迷路
