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HEAVEN~時を超えて~

第5章 真相を知らば

『な、、なんだよお前…っ』



『・・・』


うるさい

蛆虫の発生源に貸す耳など持ち合わせていない



ブチッ…・・・ブチッ…


ベットに横たわって目を見開いている真を
横目で視界に捉えながら
僕は部屋の構造と映像で見た景色を照らして
隠してあるカメラの配線を引きちぎって部屋を進む




『おい?!なにしてんだって聞いてんだろ!』



『ぁ…・・・ぁ…・・・』


無数のどこの誰ともわからぬ連中に
晒し者にされた上に、現実の現場に
知らない男に乱入までされている
そんな彼女の身を庇う事もなく
自分の身をさっさと整えて吠えるバカなケダモノと

夢と現実を振り分けられないかのように
その思考回路で現実に帰ろうとする真




ブチッ…ガツッ…


LANケーブルも全て引きちぎって機器を投げ落とし
ようやく真の前に立つ




『マコト・・・こんな所でなにしてるの?』




『ぁ・・・…』


真はやっと目の前の景色に気づいたみたいに
毛布を掴んでずりあげた





『誰が、こんなことして良いって言ったの?』





『ぁ…ぁ・・・』







『はやく起きて…服を着るんだ』



『・・・』



『マコト…聞こえないの?』



『……』



真は、僕と目が合うようで合わない

逸らすようで逸らせない

そんな定まらない視点で

瞬きもせずにその大きな瞳を開いていた

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