テキストサイズ

あなたの哲学

第1章 哲学者

「でさ、この間Twitterで
『トロッコ問題は、舵を真ん中で止めたらトロッコが脱線するので、コレが正解です』
みたいな投稿を見つけたんだ。」

あれ、正解を出すのが目的じゃないから、これはダメなんじゃないの?

「うん。その通りで、トロッコ問題の本来の問題設定からはずれてるし、そもそもつまらない。『そういうことじゃない』っていう批判も多くされていたよ。

でも、『投稿者はそういう哲学を持った人物です』って言えば、それでいい話じゃない?とも思うんだ。

その”正解”は、超現実的ともいえるし、破壊的ともいえる。

かといって、『そういうことじゃない』と批判した人だってそうで、そういう人たちは問題に忠実であり、茶番的な、予定調和を好む人、ということになるんだよね。」

えー、なんか、変なの。

結局、トロッコ問題に正解があっていいのかな。

「私は、この正解を最初に見つけた人や、そういうことじゃないと批判した人は偉いと思う。自分の価値観を持って、それを表現しているわけだから。

良くないのは、『トロッコ問題には実は答えがあって、それ以外は間違いだ』という思考を持つ人が現れるようになる、ってこと。

答えにたどり着くまでの道筋を説明して、っていう問題なのに、既出答えにワープして、その途中の思考過程を蔑ろにしている。

これは、若い世代一般に言えることだと思う。若い世代の人たちは、答えを求めすぎな気がするな。美容整形とかもそうだけど、『あなたの行動の理由を教えてください』に責任をもって回答ができる若者はどれくらいいるんだろう、って思うんだよね。」

うーん。後半はともかく、思考過程が大切だ、っていうのは分かった。自分も理屈が説明できるようになりたいな。


でもさ、私たち、まだ小学生じゃん。

若い世代が~、って言ってたけど、それは言いすぎだよ。










「^o^テヘ//」
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ