
幻想遊園地
第1章 第1話:シンデレラ ―The Real Story―
気がつくと、ボクは見知らぬ場所にいた。
時間は真夜中なのだろうか。空に大きな満月がかかっている。ただ、完全な暗闇というわけではなく、目の前のゲートが色とりどりの光を放っていた。
周囲を見渡しても誰もいない。
ゲートの上にはこう書かれていた。
「幻想遊園地にようこそ!」
よく見るとゲートにあるブースのひとつに女性がひとり立っていた。
ボクはその人のところに行く。
「ここはどこ?」
女性に尋ねる。肩までのきれいな髪、キャストの制服なのだろうか?
淡いブルーの生地で作られたその制服は、飛行機の客室乗務員のものを思わせるデザインだった。
そして、目がとても印象的だった。
その瞳は、まるで月の光をそのまま封じ込めたかのように、白銀に輝いていた。
胸には『Tsukumi』と飾り文字があしらわれた名札をつけていた。ツクミというらしい。
「こちらは幻想遊園地です・・・ご招待客の方ですね?」
そして、手を出し、招待状を・・・と言ってきた。
そんな物は持っていないと言うと、笑って、ジャケットのポケットを指さした。
「そちらにあるのがそうですよ」
いつの間にか胸ポケットにあった真珠色に輝く封筒を取り出すと、カードが一枚入っている。ツクミはそれを見て満足気に頷くと、ボクをゲートの中に通してくれた。
ゲートの向こうは確かに遊園地というか、アミューズメントパークのようだ
観覧車、回転木馬、サーカスのようなテントに、小さい西洋のお城のような建物も・・・
「あの・・・ボクはどこに行けばいいんですか?」
尋ねると、彼女はにこりと笑う。
「今夜のおすすめはシアターになります。・・・あと10分ほどで始まりますよ」
そう言って、奥にあるお城を指さした。
丁度、ディズニーランドにあるシンデレラ城のような外観。
「ぜひお楽しみください・・・今日の演目は『シンデレラ』・・・その伝えられなかった本当のお話なんですよ」
ふふふ・・・
振り返ると、ツクミがボクに向かってゆっくりとお辞儀をしているところだった。
時間は真夜中なのだろうか。空に大きな満月がかかっている。ただ、完全な暗闇というわけではなく、目の前のゲートが色とりどりの光を放っていた。
周囲を見渡しても誰もいない。
ゲートの上にはこう書かれていた。
「幻想遊園地にようこそ!」
よく見るとゲートにあるブースのひとつに女性がひとり立っていた。
ボクはその人のところに行く。
「ここはどこ?」
女性に尋ねる。肩までのきれいな髪、キャストの制服なのだろうか?
淡いブルーの生地で作られたその制服は、飛行機の客室乗務員のものを思わせるデザインだった。
そして、目がとても印象的だった。
その瞳は、まるで月の光をそのまま封じ込めたかのように、白銀に輝いていた。
胸には『Tsukumi』と飾り文字があしらわれた名札をつけていた。ツクミというらしい。
「こちらは幻想遊園地です・・・ご招待客の方ですね?」
そして、手を出し、招待状を・・・と言ってきた。
そんな物は持っていないと言うと、笑って、ジャケットのポケットを指さした。
「そちらにあるのがそうですよ」
いつの間にか胸ポケットにあった真珠色に輝く封筒を取り出すと、カードが一枚入っている。ツクミはそれを見て満足気に頷くと、ボクをゲートの中に通してくれた。
ゲートの向こうは確かに遊園地というか、アミューズメントパークのようだ
観覧車、回転木馬、サーカスのようなテントに、小さい西洋のお城のような建物も・・・
「あの・・・ボクはどこに行けばいいんですか?」
尋ねると、彼女はにこりと笑う。
「今夜のおすすめはシアターになります。・・・あと10分ほどで始まりますよ」
そう言って、奥にあるお城を指さした。
丁度、ディズニーランドにあるシンデレラ城のような外観。
「ぜひお楽しみください・・・今日の演目は『シンデレラ』・・・その伝えられなかった本当のお話なんですよ」
ふふふ・・・
振り返ると、ツクミがボクに向かってゆっくりとお辞儀をしているところだった。
