
幻想遊園地
第1章 第1話:シンデレラ ―The Real Story―
【王子様のシンデレラ】
昔々、ある大きな国に一人の王子がいました
その国の王は、大変な野心家で、自分の国を大きくて強い国にすることに懸命でした
ただ、子供には恵まれず、王の子は王子ただ一人だったのです
王子はつねに王から
「お前は王としてこの国をより強くするために働くのだ」
と言われ続けました
王子は、幼い頃から多くの教育を受け、国民からの信頼の厚い立派な若者に成長しました
ところが、王には悩みがあったのです
王子もすでに21歳
そろそろ妻を娶る必要があります
子を産んでもらわなければ、国を受け継ぐことができないからです
しかし、どんな縁談を持ちかけても王子は決して首を縦に振らなかったのです
王は困り果てました
臣下の一人が申し出ました
「王よ、王子はなにか悪い魔法に取り憑かれているのかもしれません」
王は魔法などというバカげたものは全く信じておりませんでしたが、
あまりにも困っていたため、臣下が王宮に呼びつけた占い師に話を聞くことにしました
占い師は黒いフードをかぶった老婆です
しゃがれた声で王に言いました
「この国の王子は人を愛せない呪いにかかっております
この呪いは王のかつての行いによってかけられたもののようですが
わしにはなんともすることができません
それほど、強力な呪いですじゃ」
「人を愛せないだと・・・?」
「そう、どんな美しい姫を見ても、心動くことがなく
触れたいとも思いなさいますまい
たとえ無理に婚姻させたとて、
子は望めますまいて」
その言葉を聞いて王は絶望しました
そんなバカな、いや、でも・・・
王子の行いを見ていれば、否が応でも
『呪い』という言葉がぴったり来る・・・
「おい!なんとか、なんとかならんのか!?」
占い師の老婆はうつむいて何やらつぶやきました
「わかりました、占ってみましょう
わしを王子と二人きりにしてくだされ
うまくいくかわからないがの・・・」
王はすぐに王子を呼びました
二人きりになり、占い師は、王子を前に水晶玉を覗き込む
昔々、ある大きな国に一人の王子がいました
その国の王は、大変な野心家で、自分の国を大きくて強い国にすることに懸命でした
ただ、子供には恵まれず、王の子は王子ただ一人だったのです
王子はつねに王から
「お前は王としてこの国をより強くするために働くのだ」
と言われ続けました
王子は、幼い頃から多くの教育を受け、国民からの信頼の厚い立派な若者に成長しました
ところが、王には悩みがあったのです
王子もすでに21歳
そろそろ妻を娶る必要があります
子を産んでもらわなければ、国を受け継ぐことができないからです
しかし、どんな縁談を持ちかけても王子は決して首を縦に振らなかったのです
王は困り果てました
臣下の一人が申し出ました
「王よ、王子はなにか悪い魔法に取り憑かれているのかもしれません」
王は魔法などというバカげたものは全く信じておりませんでしたが、
あまりにも困っていたため、臣下が王宮に呼びつけた占い師に話を聞くことにしました
占い師は黒いフードをかぶった老婆です
しゃがれた声で王に言いました
「この国の王子は人を愛せない呪いにかかっております
この呪いは王のかつての行いによってかけられたもののようですが
わしにはなんともすることができません
それほど、強力な呪いですじゃ」
「人を愛せないだと・・・?」
「そう、どんな美しい姫を見ても、心動くことがなく
触れたいとも思いなさいますまい
たとえ無理に婚姻させたとて、
子は望めますまいて」
その言葉を聞いて王は絶望しました
そんなバカな、いや、でも・・・
王子の行いを見ていれば、否が応でも
『呪い』という言葉がぴったり来る・・・
「おい!なんとか、なんとかならんのか!?」
占い師の老婆はうつむいて何やらつぶやきました
「わかりました、占ってみましょう
わしを王子と二人きりにしてくだされ
うまくいくかわからないがの・・・」
王はすぐに王子を呼びました
二人きりになり、占い師は、王子を前に水晶玉を覗き込む
