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リーニエント

第6章 ディフェンバキア


「ねえねえ、るり」

「なに、ひすい」

ダイニングテーブルでは、双子の小学生が並んで宿題を始めていた。

「お母さん、買い物行ったよ」

「そっか」

「今ね、誰もいないよ」

「そうだね」

妹の言葉に相槌を打ち、軽快に走らせていた鉛筆をノートの上へ置いた。

「ひすい」

横へ座り直し手を広げれば、同じ顔の妹は嬉しそうにその胸へ飛び込んだ。

「ん……」

ハグをしながら、瞼を下ろす妹に兄が唇を重ねる。

どちらが言い出したのか。いつ始めたのかも曖昧な、秘密の恋人ごっこ。

それはふたりが成長し、外見が変化した後も続いていた。

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