︎✿·͜·転生悪役令嬢はやり直したい❀̸
第1章 悪役令嬢は断罪される。
「あぁ!フレイア様ったら私にため息を!酷いですわ!フィオルド様ぁ〜···!!!私、頑張ってるのに何が悪いんでしょう!?」
フィオルドに泣き付くノエル。
グシグシと泣き喚く姿は幼子その物···逆に純粋さがあったからこそ聖女に選ばれたのだろうが···頭が痛い案件である。
「そうだな。ノエルは良く頑張っている」
(···、努力と言うものは、他の方に認められて初めて努力していると認識されますのに)
まるで宇宙人と会話をしているような錯覚に陥ったフレイアは、目の奥にズキンズキンと刺さるような痛みを覚えだした。
二人は互いに惹かれあったのだろう、ノエルの手に自分の手を重ねるフィオルドの姿に、もうどうでもいいと感情に支配された。
(この茶番はいったい何の罰ゲームでしょう···)
もう何を言っても二人には届かないのだろうと諦めたフレイアは、ドレスを持ち上げて最上級のカーテシーをした。
「フィオルド皇子殿下、婚約破棄を承りました。どうぞ、お幸せに」
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