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今宵だけは~秘められた人妻との密会

第5章 結び目(2)

鍵を開け、外界から隔絶された窓のない密室へと足を踏み入れる。有香はトレンチコートを脱ぎ捨て、所在なげにベッドへと腰を下ろすと、光の届かない壁をじっと見つめていた

「電気、消してくれる?」

その囁きに応じ、ベッド脇のスイッチを回すと、まばゆい照明は瞬時に死に、部屋は淫らなまでの静寂と薄闇に包まれた。その微かな光の中で、彼女の指先が動く。シャツのボタンを一つ、また一つと、焦らすように解いていく。

スカートが床に落ち、キャミソールが滑り、最後にベージュのパンストが柔らかな曲線を描く脚から剥がれ落ちた。僕の目の前に立ち尽くす彼女は、黒いレースのブラジャーとパンティだけを身に纏い、その黒は彼女の抜けるような白肌を、残酷なまでに鮮烈に際立たせている。

ほどよい重みを感じさせる乳房を包むカップ、吐息が漏れるほどにしなやかなくびれ、そして弾むような張りを湛えたヒップと太もも。きゅっと引き締まった足首に至るまで、その全身が抗いがたい女の情動を放ち、暗がりの中で官能的な輝きを放っていた

有香に続いて、僕もブリーフだけになりベッドに潜り込む。有香を強く抱きしめると、僕の求めに呼応するように有香の方から僕にキスをしてきた。有香のシナモンの香りのする甘い吐息と、ほんのり香る香水の匂いが僕の鼻腔を刺激し、性欲を高めていった。

「キスしたかったの」

そう囁き、湿り気を帯びた朱色の唇が艶やかに開かれた。細い肩を抱き寄せ、その甘い熱を孕んだ唇を塞ぐ。触れ合った瞬間に理性を溶かすような、柔らかな粘膜の感触。抱き締めた体からは、彼女の命の鼓動が直接的な熱となって、僕の肌へとしどけなく伝わってくる。

ベッドに横たわると、いつものように闇を薄める程度の明かりを灯す。掛け布団を静かに滑り落せば、淡い光の中に有香の肢体がしどけなく浮かび上がった。透き通るような白い肌はまるで繊細な磁器のようで、その奥には命を運ぶ静脈がうっすらと青い線を描いている。

深く舌を絡め、互いの唾液を分かち合いながら、慣れた手つきでブラジャーのホックを解く。ブラジャーのホックを外すと、そこには抑圧から解放された無垢な肉体が、僕の視線を拒むことなく晒された。横たわっていながらも、重力に抗うように上を向くそのピンクの乳首は、恥じらいを捨て去ったかのように昂ぶり、僕を挑発していた。

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