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陽が沈む湊、陽が昇る湊。

第3章 初めての夜

彼は今も昔も真面目だった。

二階に行くなら歯を磨くって

お母さんか。

彼はいつも真面目だった。

ちょっと、かなり鈍感だけど

誠実だった。

背も高くて、顔も悪くない。

モテないはずがないのに

浮いた話を聞いたことがなかった。

告白されそうになると逃げるような人。

でも私にだけは優しかった。

だから、私は特別なんだと勘違いしてた。

特別だったけど、妹みたいって

人づてに聞かされた時は

何かがプツンと切れた。

めちゃくちゃ怒って問い詰めたこともあったっけ

すごく困った顔をして私のことを大切に思ってる

と、言ってくれてた。

その時は落ち込んでずっと泣いていたけど

今思えば、あの時からずっと彼も私のことを思っていてくれた。

少し怯えながら私を抱きしめる逞しい腕。

探るように私を求めてくる。

「嫌なら、まだ間に合うぜ」

嫌じゃないよ。

ただ、どうしていいか分からないの

だってあなたが初めての人だから

もし結ばれたらどうなるの?

彼が私の中に入ろうとしてる

でも上手くいかないみたい。

ああ、早くあなたと一つになりたい。












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