テキストサイズ

お題小説第9弾『終わらない夏』

第1章 終わらない夏…

 3

「わたしも、悠里が……好き……」
 唇が、触れてきた――

「せ、先輩ぃ……」
 抱かれ、唇を吸われ、キスされ…

「ゆ、悠里ぃ…」
 カラダの力が抜け…
 抱き合いながら、崩れてしまう。

「あ…」

「ん…」
 唇は熱く、柔らかく…甘い―――

「……っ」

「あ…」

「……」

「あ、ご、ごめん…」

「え、あ、い、いえ…」
 美夏先輩は、唇を離し…
 気恥ずかしそうに下を向き、呟く。

「…か、帰ろう…か…」

「あ、は、はい…」
 だけど、帰りたくはない…

 もっと、もっと――

 でも美夏先輩は、ボール籠を部室へと押していく。

「………」
 わたしは、黙って付いていく。
 
 ドキドキ…

「………」
 思いがけない、いや、予想だにしなかった、キス…
 高なる鼓動…
 震え、揺れる思い――

 バタン…

「あ、ゆ、悠里っ」

 その部室のドアの閉まる音が…
 わたしの心の、スイッチを押した――

「み、美夏先輩、す、好きなんですっ」

 わたしは、抱き付き…
 今度は、自分からキスをしていく――

 すうっと好きだった…
 憧れて、好きで、愛していて…
 想いながら、慰める夜もあった――

 今、無理しても…
 嫌われたっていい…

「が、我慢できないんです、大好きです…」
 もう、心のタガが外れてしまった。

 わたしは夢中になって、唇を押し付けていく…

「あん、ゆ、悠里ぃ…」

「せ、せんぱぁいぃ……」

 だけど、わたしは、唇を押し付けるだけ…
 どうしてよいのかわからない――

「ふ、ゆ、悠里、かわいいわ…」

 すると、美夏先輩の手が…

「あ、ん…」
 汗でぐしょ濡れのT シャツの中に入り…
 胸に触れ…

「ん…」
 震える唇を割り、熱い舌先を入れてきた。

「あ、ん……」
 膝の力が抜け…
 わたしは、思わずしゃがみ込んでしまう。

「いいわ、うん、シよ…」
 美夏先輩はそう呟き…
 わたしの頭を両手で抑え、キスを、唇を、舌先を貪ってくる。

「はぁぁ…」

 喘ぎの吐息と共に、心の想いまでもが吸われてしまうようであった――



 
 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ