
あなたの一番になりたいのに
第2章 【誰よりも愛しているのに】
彼女の手が私の腰に回る
グイッと更に引き寄せられて
2人の身体に隙間はなくキスで求め合う
えっ…何してるの、私
知りたい…怖い…
この温もりと幸福感は何…?
完全に思い出した訳じゃないのに
火照りが止まらない
心と身体が真逆になってる
ゆっくりと離れる唇
至近距離でまた目が合って
優しい笑みに理性が崩れてく
もう一度、私から唇を重ねた
この熱っぽい視線、笑み、舌の絡め方
ずっとずっと感じてきたものなのかも知れない
あなたは何なの…?
止まらない私を彼女は最初は受け入れてくれたけど
自ら引き離してきた
額を合わせて「これ以上はダメ」と熱を逃がす
「…すみませんっ」
「ううん、気にしないで」
大丈夫だから、と前髪を掻き分ける仕草
説明のつかない行動に呆れてしまう
そんな私の髪を撫でて、
「とりあえずまだ休職って事で良いよね?」
「本当に、それでも良いんですか?これからも思い出せないかも知れないのに…」
「じゃ、一から始めれば良い、仕事なら幾らでも教えるよ、覚えは早かった方だよ?すぐ即戦力になってたから、香月さんは」
また手が伸びてしまう
頬に触れ、視線を奪ったら
親指で唇を撫でる
「ミオ…って呼んでください」
本当にこんな私が彼女の元で働いていたのか?
こんな態度を取っていたのか?
ミオ、カンナさんと呼び合って、
一体どれほどの仕事を熟してきたのだろう
それはそれで興味深い
「ミオ、何なら私のすぐ傍で仕事しても良いんだよ?」
「え、秘書さん居るじゃないですか」
「その補佐」
「…それは、遠慮しておきます」
「ふはは、フラれたー!うん、でもいつでも席は用意してあるし、復帰可能だからね?慣れるまで半日勤務とかでも全然良いし」
や、優しい……優し過ぎる、この人
甘い声と甘い視線で調子が狂う
どんな関係だったの?とは怖くてまだ聞けない
「お母さん呼ぼうか」と頭をポンポンされて
ドキドキするような関係だったのかもね

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