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あなたの一番になりたいのに

第3章 【あなただけで良いのに】






「もうダメ、あっ…コラ、ダメ」



首を傾げる私
顔を近付けるとポスっと手で阻止されちゃう



「何でですか?もう少しで思い出せそうなのに」


「え、そうなの?」



うん、とその手を退けて唇を重ねる
舌を挿れようとした時点で「コラ」ってまた……
聞き分けのない私に手を焼いているようで
いや、困ってる彼女にゾクゾクしてるの、本当は
でも調子に乗ると無理やり寝かされて
背中向けて寝られちゃう



「ごめんなさい…」


「……我慢してるこっちの身にもなってください」


「え?我慢?キス、嫌でしたか?ごめんなさい、もうしないです」



そんなに嫌だったんだ、と酷く落ち込む
そしたらこっちに向き直してくれて目が合った
頭を抱えて溜め息つかれたら更にショックだよ……



「違う、そっちの意味じゃない」


「へ…?」


「私の気持ち知ってて煽らないの、好きな人にキスされてそれだけで終われる自信ないからなるべくソフトなやつにしてください……」


「あ……ハイ、わかり…ました、善処します」



うん、と頷いて腕枕を許してくれた
彼女の腕の中だと安心して眠れるから
今夜はそれがないのかとがっかりしていた
想いが通じたみたいで嬉しい
自然と抱き合って眠りにつく
彼女が違う何かと悶々と闘っていた事は
気付かないフリさせてください……






「今日、打ち合わせで進藤さん来社されるんですよね?」



朝一で話題に出すと真剣な顔つきになって
少しだけ怖いの



「うん、そうだけど?」


「機会があればお返事しようかな、と思って」


「なんて答えるの?」


「え?それは……好きな人が居るのでごめんなさいって」


「本当に!?好きな人って誰って聞かれたら?」



急に機嫌が良くなって食い気味に問い質される



「え?え?それは……言わないです、もうバレバレだと思うけど」


「何でアイツにバレてんのさ、私には教えてくれないの?ミオは誰が好きなの?」



わ、わかってるくせに私の言葉を待ってる
ちゃんと言って欲しいんだな
目をキラキラさせて誰?誰?って可愛い人






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