先生とアイツ
第6章 *事故
《お前の両親……と、兄が事故にあったそうだ…》
………ジコ?
ははは……そんなはずない……
お母さんとお父さんは外国に……
プルルルル…プルルルル
その時、私のケータイが鳴った。
「賢斗……」
深呼吸をして、通話ボタンを押す。
「も、もし……もし……?」
《あ!あゆ?!どこにいるんだ?昼食べねーのかっ……て…》
「け、賢斗ぉ~!」
ポロッ……
私の目から涙がこぼれ落ちた。
《あゆ?!どうした?!なんかあったのか?!》
賢斗の声……スゴい暖かいよ……
「うっ……う゛~」
嘘。嘘だよね?
そんなことあるはずないよね?
心の中で、ずっと繰り返してた。
どうか、嘘だと言って
………を。