My Godness~俺の女神~
第5章 ♯Detection(発覚)♯
なので、今年、入社したての若い子たちが 先刻のようにフレンチレストランにランチに行くと聞けば、やはり数歳離れているだけでも、考え方は明らかに異なっていると思わずにはいられない。
実里がここのところ、頭を悩ませている潤平との件を咄嗟に思い出したのも、彼女たちのフレンチレストランに行くという他愛ない会話からだった。あの店は潤平が好み、しばしばデートで利用するからである。
六月に入った頃から、胃の不調は続いていたので、折角作っても食べられないことが多かった。そのため、弁当は止めて、通勤前にコンビニでサンドイッチやお握りを買ってくることが多くなりつつある。
「そうなの、やっぱストレスから来てるのかな」
実里は言いながら、音を立ててお握りのラッピングを剝がした。今日の具は鮭。適度の塩味がしつこい吐き気を撃退するには丁度良い。
食べただけで吐いてしまうので、用心して、ひと口囓る。その瞬間、いつになく烈しい嘔吐感が奥底からせり上がってきて、実里は口を押さえた。
「うっ」
どうにも我慢がきかず、愕くひかるを尻目に給湯室を飛び出て、向かいの女子トイレに駆け込む。
洗面台の蛇口を流しっ放しにして、少しだけ手のひらに戻してしまったものを洗い流した。
「実里、大丈夫?」
ひかるが気遣わしげに背後から問いかけてくる。
実里はハンカチを出して口の周りや手を拭きながら頷いた。
「ごめんね、急に」
「私なら良いのよ。でも、本当に大丈夫? 私の見たところ、ただ事ではないような気がするわ。一度、病院に行った方が良いんじゃない?」
「そうね。私も一度、内科に行ってみようかと思うんだけど」
と、ひかるが突然、思いもかけないことを言った。
「こんな質問、実里は嫌がるかもしれないんだけど、実里、前の生理はいつだった?」
「えっ、や、やだ。ひかるってば、何でそんな話になるの?」
実里がここのところ、頭を悩ませている潤平との件を咄嗟に思い出したのも、彼女たちのフレンチレストランに行くという他愛ない会話からだった。あの店は潤平が好み、しばしばデートで利用するからである。
六月に入った頃から、胃の不調は続いていたので、折角作っても食べられないことが多かった。そのため、弁当は止めて、通勤前にコンビニでサンドイッチやお握りを買ってくることが多くなりつつある。
「そうなの、やっぱストレスから来てるのかな」
実里は言いながら、音を立ててお握りのラッピングを剝がした。今日の具は鮭。適度の塩味がしつこい吐き気を撃退するには丁度良い。
食べただけで吐いてしまうので、用心して、ひと口囓る。その瞬間、いつになく烈しい嘔吐感が奥底からせり上がってきて、実里は口を押さえた。
「うっ」
どうにも我慢がきかず、愕くひかるを尻目に給湯室を飛び出て、向かいの女子トイレに駆け込む。
洗面台の蛇口を流しっ放しにして、少しだけ手のひらに戻してしまったものを洗い流した。
「実里、大丈夫?」
ひかるが気遣わしげに背後から問いかけてくる。
実里はハンカチを出して口の周りや手を拭きながら頷いた。
「ごめんね、急に」
「私なら良いのよ。でも、本当に大丈夫? 私の見たところ、ただ事ではないような気がするわ。一度、病院に行った方が良いんじゃない?」
「そうね。私も一度、内科に行ってみようかと思うんだけど」
と、ひかるが突然、思いもかけないことを言った。
「こんな質問、実里は嫌がるかもしれないんだけど、実里、前の生理はいつだった?」
「えっ、や、やだ。ひかるってば、何でそんな話になるの?」