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トラブルマーチ

第9章 親バレ

「おはようございます。」



里香が笑顔で挨拶すると、岸は少し複雑な心境だった。態度が一変していればそう思うのも無理はない。

乗り込む里香を見てからドアを閉めて車を走られた。



「あの…ドアの開け閉めは自分で出来るので、わざわざ降りていただかなくて結構ですよ?」



「…私の仕事ですから。」



「里香ちゃんは、目立つから辞めて欲しいんでしょ?」



笑う谷原はそう言って私の顔を覗き込んで、続けて言う。

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