
素直になれたら...
第6章 *年下の男の子
皮肉にも、
その男の子はこーくんと同じ年だった。
背は低いけど、
顔がハッキリして整ってて
ハーフみたいな顔立ちの男の子。
よく喋るし、
私のことを可愛いとべた褒め。
それでも私は既婚者。
その事を、忘れることはなかった。
きちんと自分のことを客観視できてる自分に安心する...
でも、違う。
違う...
私、こーくんのこと忘れてないんだ。
もうあれから、1ヶ月半だよ...
こーくん、私のことなんか忘れてるよ...
バカみたい私。
遊ばれただけなのに。
本気になっちゃって...
バカみたい。
なんで、嫌いにならないのよ...
なんで、嫌いになれないのよ...
楽しくなかった訳じゃない。
でも、ドライブの間中、こーくんのことばかり考えてた。
私...
こーくんのこと、ムリヤリ忘れるのはもうやめよう。
きっといつか、時間が解決してくれる。
大丈夫。
私には、大切な家族がいるんだから。
