淫らな死体~お嬢さま春泉の秘密~④
第14章 月下の真実
本当は春泉の懐妊も教えてやりたかったのだけれど、これは、やはり、春泉当人から子どもの父親である秀龍に報告すべきものだろう。
それにしても、と、英真は一人、含み笑いを洩らす。
ガキができたと聞いたときの兄貴の顔を是非、見てみたかったものだな。
いつも取り澄ました秀才面が歓びと愕きにだらしなく緩んでしまうところをこの眼で見られなかったのは、非情に残念だ。
と、秀龍が聞けば、また顔を真っ赤にして怒るだろうことを一人考え、英真はひとしきりまた笑い転げた。
それにしても、と、英真は一人、含み笑いを洩らす。
ガキができたと聞いたときの兄貴の顔を是非、見てみたかったものだな。
いつも取り澄ました秀才面が歓びと愕きにだらしなく緩んでしまうところをこの眼で見られなかったのは、非情に残念だ。
と、秀龍が聞けば、また顔を真っ赤にして怒るだろうことを一人考え、英真はひとしきりまた笑い転げた。