淫らな死体~お嬢さま春泉の秘密~④
第4章 母の恋
この時、彼女の記憶の中に、少年が最後に投げかけた問いは残ってはいなかった。一体、どのような妖しげな摩訶不思議な術を使ったのか。
いや、そうではない。彼は女という生きもの、女体を知り尽くしていた。
だからこそ、チェギョンが絶頂を迎えた直後に質問を提示したのである。快感の余韻に漂い、我を忘れている最中に問いかければ、彼が問いかけた言葉も、その内容そのものも彼女が長く記憶にはとどめておかないであろうことを知っていて、それを利用したのだ。
チェギョンは知らない。
その質問こそが、彼が彼女に近づいた目的であったことを―。
いや、そうではない。彼は女という生きもの、女体を知り尽くしていた。
だからこそ、チェギョンが絶頂を迎えた直後に質問を提示したのである。快感の余韻に漂い、我を忘れている最中に問いかければ、彼が問いかけた言葉も、その内容そのものも彼女が長く記憶にはとどめておかないであろうことを知っていて、それを利用したのだ。
チェギョンは知らない。
その質問こそが、彼が彼女に近づいた目的であったことを―。