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【短】またね。

第1章 *終わりのない始まり*





読み終わったとき、

私は涙が止まらなかった。



「ずるいよ。さよならって、

勝手に終わらせてっ!」




私は、本に書き込もうとした。


彼はもういない。



でも、この最後の書き込みは…


きっと彼に届く。




私は、ノートに書き込んだ。



「さよならなんかさせて…

…あげないんだから」



ここで私が、

さようならって書いたら……



きっと会えない。




私は、さよならなんて


言わないよ。







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