たからもの
第3章 告白
私は………
本気で秋が好き
一緒にいたい
私
「秋が好きだから付き合えない」
勇
「だよねー
何やってんだろ、俺
秋の好きな人なのに……」
頭をぐしゃぐしゃかく勇くん
私
「私が言うのも変だけど
勇くんは私じゃなくて、
ミィが本当に好きなんじゃなぃかな?」
好きだけど
好きだからこそ伝えられない
振られたあとが怖いから……
だから好きな人のそばにいる
私が好きだと思い込む
本当に好きというわけじゃないから
告白をしても恐怖はない
勇
「…そーかもなぁ……」
私
「ミィはキッパリしてるから
確かに気持ち伝えるの怖いよね…」
勇
「うんー…」
勇くんはもう吸えなくなった煙草を
灰皿に押しあて少し考えていた
私は勇くんが話すまで、じっと待った
勇
「秋は…」
私
「うん」
勇
「本当にいいやつだから大丈夫
不安になる必要ないよ」
私
「…うん、ありがとう」
立って背伸びをする勇くんを見て
私も続いて立ち上がった
勇
「話聞いてくれてありがとう
寒いし戻るか!」
私
「ううん、こちらこそ長々ごめんね」
部屋に向かって歩く私たち
勇
「あ、俺が告ったこと
秋には内緒ね!
殺されるわ俺(笑)」
私
「あはは、りょーかい(笑)」