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たからもの

第4章 想い

それから数分くらい昔の話をし
時間も時間だったから
名残惜しかったけど電話を切ることに




「おやすみ」


「おやすみなさい」


携帯は繋がったまま…
どうやら私が切るのを待ってるみたい

そんな些細なとこにも幸せを感じた








部屋に戻ると
姉はへべれけのままお風呂にいったようで
うたた寝している母しかいなかった


冷えた身体をあたためるため
母の飲み残しの缶ビールを飲み干した


…お酒って

あたたまるはずなのに
どーも私は冷えてく気がするなぁ(笑)




散らばった缶を片付けようと
ビニール袋を手にすると
携帯が鳴った


ん??誰から??





メールを開くと
電話を切ってばかりの
秋からだった





「遅くまで電話ありがとう
 すごい嬉しかった!!

 これからよろしくね

 飲みすぎるなよー(笑)
 じゃ、また連絡します!」




付き合うことになったんだなぁ……



そんな幸せを噛み締めながら
返信し、私も眠りについた

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