テキストサイズ

鬼畜の復讐

第1章 医師近藤真一郎


私は内科医、近藤真一郎。
目の前には、たった今、他界した親友、篠原隆之が横たわっている。
癌だった。発見した時は既に、手の施しようもない状態だった。

事情を知らない者は篠原を「鬼畜」と呼ぶに違いない。
若くして癌に冒され他界。それを、鬼畜と呼ぶ者達は、罰が当たったんだ、当然だと言うに違いない。

しかし、全てを知る私は篠原を鬼畜とは言わない。
篠原の行為は確かに許されない事だが、真の鬼畜は他にいる…

篠原の最期の言葉
「じゃあな…いってくるわ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ