テキストサイズ

All Arounder

第21章 Forbidden Love



『…』



姫がその様子を遠くから眺めていると、マスターはこっそりと話し掛けてきた



「でかい依頼があったときは、大概二人で計画立てるんだ」




『…へぇ…』




二人とも、スイッチが切り替わったかのように真剣な顔をしていた


何であろうと、仕事に向き合う姿はカッコイイ






「よし、んじゃー決まりだな」



「決行は今夜だ。準備すっか」



二人は立ち上がると、酒場を出ようとした



大志はその前に、姫の方を向く


「姫、今回の依頼は2、3日掛かっから、家には帰らねぇし」



『え、じゃああたしは…?』




「普通にオレん家行っとけ」




『え、でも…』



姫は言いかけたが、大志は出ていってしまった




「いいんじゃないの?
大志がああ言うんだし、泊めてもらっても」



『はぁ、まあ…』




大志いないのに泊めてもらうって…


理由ないじゃん…







―――――








『こんばんはー…』




夜の8時



姫は一人、大志の家にお邪魔した




「あ、姫姉ちゃん!!
いらっしゃ~い」



お邪魔して早々、美空が出迎えてくれた


しかし、ゆうひの姿がない




『…お母さんは?』




「友達と旅行だってさぁ、自由人はいいよねー」




美空は冷蔵庫から夕食を取り出し、テーブルに並べた




『…いつもご馳走になってゴメンね』




「平気平気!!
うちは皆フレンドリーなんだからっ」




『…ありがとう///』




姫がニコリと笑うと、美空もニコリと笑った









ストーリーメニュー

TOPTOPへ