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All Arounder

第21章 Forbidden Love




「じゃあ、ゆっくり食べといてね、勉強してくるから」



美空はそう言い残すと、タタッと階段を上っていった




『…』




一人になった姫




しかし寂しくはなかった




この家にいると、不思議と一人でない気がしたからだ





『…いただきます』




姫は席につき、夕食をいただいた







―――――――






やることもないので、姫は食器を片付け終えると
部屋の掃除をすることにした




掃除機を探し出し、せっせと作業に移った




そうやって時間を潰していると、もう10時になっていたので、風呂に入ることに…









湯舟に浸かると、全身が一気に温まった




『…報酬より、大事なもの…』



少ししゃべるだけで響き渡る







…何で、こんなに細かいとこまで大志を思い出せるのかな…?


あの赤くなった顔も



握ってくれる手も



優しい笑顔も…




全部、体中が覚えてる





『…早く仕事、終わってほしぃ…』







――――――――





姫が風呂から上がると、リビングの方で音がした



髪を拭きながら出ていくと、斉藤が帰ってきていたのだ





「お、姫ちゃんいらっしゃい」




『…こんばんは///』






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