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…ここか


二人は歩みを止めた


今二人がいる真下が、西浦姫の部屋である



両腕を広げたくらいの大きさの換気扇は
回っていない

これは助かった



「…」



上から見える範囲じゃ、テーブルとベッドの角くらいしか見えない


電気はついていないので、おそらく西浦姫は就寝中だろう




「行け、大志」



「わかってる」



聞こえないくらいの声量で話し、大志はゆっくり換気扇から足を出した











依頼内容は




西浦姫の誘拐…















大志は屋根裏から飛び降りた


少しドッと音はさせたが、何の不信感もないくらいの音だ




大志は顔を上げ



ベッドの方へ向かった












「…」



月明かりは



屋敷だけでなく





部屋の中までも照らしていた







そして目にしたものに




大志は言葉を失った