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ここしばらく



ふたつの不満が、俺の中で溜まってきていた





ひとつ目は、そう姫ちゃんのこと




可愛くて…、最初はほんとにそれだけで

大志が許さないだろうけど、やれたら嬉しいなー…って

そんな軽い気持ちだった






それが今では、…ほんとどうかしちまった


誰にも渡したくないって


そんな存在になっちまったんだ





何でかなー？



大志にだって、渡したくなくて…


俺のもんにしちまいてーって…思うようになった








ふたつ目は、大志のこと



もともと大志のどこに惚れ込んだかっつーと

人を殴ってる時の愉しそうな表情だった



あれを見てるとゾクゾクして


ある意味、俺の生きがいでもあったかもしれねー…




それがここ最近は、その生きがいを見ることはなくなった



大志は人を殴っても、たいして表情を変えず


そんな大志を、俺は物足りなく感じていた





何で愉しそうにしねーんだよ…

こっちまで楽しくなくなんじゃねーか






…そっか


姫ちゃんか






あの子の存在が、お前を腐らすんだな


そんな生温い人間へと…腐らしていくんだな