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『退斗が会わせたい人って、住職さんなの？』



「一応な、一応ぉ」



「ところで今はどこに向かってんだ？」




大志が尋ねたところで、井上は足を止めた





「本堂だよ」





目の前には、天にまで届くのではないかと思えるほど長い階段が


山のてっぺんまでずっと続いていた





「…ここ、上んのか…？」




「ああ、最低でも２０分はかかるなー」




三人は遥か彼方まで続く、先の見えない階段を見上げた





『…上ったところに本堂があるの？』




「お察しの通り」




「…はぁ…」




大志はため息をつくと、階段を一歩踏んだ




「仕方ねぇし、さっさと行くぞ」



『お～』



「指図すんなー」






三人は階段を上っていった