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『大志ぃ、お腹空いたー…』



「おい井上、２０分どころじゃ着かねぇじゃねぇか」



「あれは猛ダッシュしたらって話だ、はははは」




かれこれ１時間は経っている気がする



終わりのない地獄を味わっているような…




「仏道修行だな…」



「全くだー」




『本堂をこんなとこに建てた人を恨む』




取り留めのない話をしながら進んでいくと、やっと終わりが見えてきた



「やっとだ…もうこんな寺、二度と来ねぇ」



『あたしもー』




皆汗だくになりながら、やっと開けた場所に足をつけた


思わず深呼吸をしてしまう




『空気おいしいっ』



「同感」




「…これが本堂か？」



大志たちの前には、本堂が立っていた


下にあった寺よりもシンプルな造りだが、大きさはその２、３倍はある




「うし、入るかー」




井上と共に、大志と姫は入口で靴を脱ぎ、本堂の中へと入っていった