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「んなもん、お前の勝手な考えだ」




大志はまた、歩き始めた





「葵みたいなまっすぐな女には、変な気配りはいらねぇ。
思ってることちゃんと言わねぇと、伝わんねぇだろ」




「だって…」




「おめぇ、何だかんだで女の扱い方知らねぇんじゃねぇの？」




「なっ…てめーなぁ!!」



井上が大志に食ってかかろうとしたとき

前方から「あ」という声が聞こえた



それに反応して前を見ると、そこに立っていたのは千花だった




「あ…おチビじゃねーか」





「井上に…正貴さん!?」




正貴さん？




「それは親父の名前だ」

と大志が言った



千花は目を真ん丸にし

「あ、大志さん…??
大きくなりましたね、正貴さんにそっくり」


と呟く





「ところで、おチビは何してんだ？」





「私は今から、あなたの言ってた酒場へ向かうところです」





「酒場はあっち方向だぞ」




「え??」




千花は苦笑いして、井上や大志と一緒に酒場に向かうことになった