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All Arounder

第45章 Apologize



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姫と葵も朝食を取り終え、酒場に向かっている途中だった




その間の話題は、もちろん井上のことについて





「何かもう…顔合わせられへん~」



『朝合わせたじゃん』




「そういう問題やないねん…」



隣で肩を落とす葵を、どうやって励まそうか…


思案した結果、姫の出した言葉は



『じゃあ今からでも、退斗をめろめろにさせちゃえ』




「へ?」



葵は眉毛を下げてこっちを見た



『退斗が葵ちゃんしか見なくなるように、魅力的になっちゃえばいいんだよ。
そんで束縛する』




「…でも男って…束縛すればするほど逃げていくって…」




『それは最初だけでさ、後々、葵ちゃんなしでは生きていけない状態にさせるとか』



姫の目はキラキラと輝いている



「うち…魅力なんてないもん…」




『そんなことないよ!!あたしより可愛いし、胸大きいし、髪綺麗だし…』




今度は姫が肩を落とす



そんな姫を見て、葵は思わず吹き出した




「姫ちゃん、ほんまおもろいな…
要は、しっかりアタックしろゆーことやな?」




『うん、そう。葵ちゃんなら絶対大丈夫だから』





「ありがとうな、姫ちゃん」




やっと明るい葵に戻り、姫も安心した









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