All Arounder
第50章 Difference In Age
「それならあたしがそばにいる!!」
ドンッと体に衝撃が
自分の腕が震えているなと思ったら
美空のしがみついた手が震えていたのだ
「…美空ちゃん?」
「ひとりが嫌なら…あたしがそばにいるから…」
「…」
「そばにいるから…だから…泣かないで…」
顔を見せないで、美空はただそう言った
「…泣いてないよ」
「ううん、泣いてる…」
「…」
小泉は空いた手で、自分の目元に触れてみた
別に、乾いたままだ
「美空ちゃん…嬉しいよ、ありがとう…でも…無理しないで」
小泉はゆっくり、美空を離そうとした
けれど美空はしがみついたまま、離れようとしない
「美空ちゃん、離れよ?」
美空は首を横に振った
「…の?」
「え?」
「あたしは小泉さんを…好きになっちゃダメなの…?」