狼と白頭巾ちゃん
第18章 ライラの大胆な行動
「……………え?」
「っえぇえぇぇぇ~ーーー⁈‼‼」
シンが驚いて大声を上げている間も、ライラは服をどんどん脱いでいく。
そして、とうとう肌着一枚きりの姿になってしまった。
「ラララライラ⁈き、君、何を⁈‼」
肌着は、肩から先が出るワンピースで薄いピンク色。
そこから覗く白く細い手足に、胸元の、小さい突起のある二つの可愛らしい膨らみが、シンにはなんとも悩ましげに映った。
余りに大胆な行動に、初め固まって凝視してしまっていたシンは、どこを向いて良いのか分からず困ってしまった。
「だってこんなに濡れてたら、寒くて風邪引いちゃうもの。脱いで木の枝に掛けておけば、乾くのも早いだろうし」
シンの慌てる様子を気にも止めない風な様子で、ライラはあっけらかんとしている。
「ライラ…。君って子は……」
「ほら、シン!呆れてないで、私の服を枝に掛けて頂戴?私には手が届かないのよ」
口に手を当てて顔を背けていたシンだったが、言われてそろそろとライラを見ると、一生懸命枝に服を掛けようと背伸びをしている。
「……………」
「早く!」
ライラに急かされ、シンははぁっと大きく溜め息をつくと、おずおずとライラに歩みより、服を受け取った。
服からは、濡れたせいかライラの匂いが強く香り、シンの欲情を駆り立てる。
が、当のライラはシンの前で裸に近い姿になっても全く気にしていない。
もやもやした気持ちを押し殺すため、無言で枝に服を掛けるシンだった…。