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狼と白頭巾ちゃん

第18章 ライラの大胆な行動

服を全て枝に掛け終えて、シンはライラから離れようとした。

このままライラの近くにいたら、自分が何をするか分からなかったからだ。

突然降り出した雨は、通り雨だったのか、少し小降りになっていた。

丁度いい、と、シンが木の下から出ようとした時、


「何処にいくの⁈まだ雨、止んで無いのに⁈」


ライラが声を掛けた。

心底以外そうに言われ、シンはまたひとつ溜め息をつく。

今、ライラのあられも無い姿をまともに見てしまったら、必死に抑えている欲求が爆発しかねない。

だからシンは、ライラに背を向けたまま言った。


「ライラ…、君は、自分がどれだけ魅力的なのか分かって無いのかい?それとも…、分かってて、俺の事を、誘ってるの…?」


声が、苦しそうに口から零れる。


「シン…?何を言ってるの…?」


ライラは怪訝そうに聞く。


「……分からないなら、…いいんだ…」


シンは尚も苦しそうに言葉を吐き出すと、ライラを見ないまま、一歩前に出た。



その瞬間、






「やだ!行かないで」





ドスンという音と共に、シンの背に柔らかいものがぶつかった。

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