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狼と白頭巾ちゃん

第5章 花吹雪

「え?な、なに⁈」

足元を見ると、色とりどりの綺麗な花々が散っていた。

「キレイ……」

その鮮やかさに見惚れていると、頭上から今度はシンの声が降ってきた。

「綺麗だろ?これで君のおばあちゃん、少しは元気になるんじゃないかな?」

ライラはまたびっくりしてパッと上を見たが、木の葉に隠れてシンの姿は見えない。

けれど、ライラは嬉しかった。

(そうだわ!こんなに綺麗な花を見たら、きっとおばあちゃん、元気になる!だって、私も嬉しくなったもの‼)

ライラはにっこり笑って、シンが居るであろう木の上に向かって、声を掛けた。

「シンさん、ありがとぅ〜!私、とっても嬉しい‼」

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