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狼と白頭巾ちゃん

第6章 淡い想い

ニコニコしながら、足元に散った花を次々に拾う少女…。

まるで踊っている様だ、と、シンは思った。

スカートをヒラヒラと揺らし、クルクルと回りながら、可愛らしい少女が踊っている。

その可愛らしい少女の悲しい顔を、自分が笑顔に変えたのだ、と思うと、自分まで嬉しくなったし、何故だかとても誇らしかった。

うっとりと少女の様子を眺めながら、シンは、自身の胸の高鳴りを、また感じていた。

(何故、俺は、こんな気持ちになるんだろう…。でも…)

花を拾い終えた少女が、自分に向かって満面の笑みを綻ばせる様をみて、シンは思った。

(悪くない感情だ……)

更にシンは思った。

(彼女の事を、もっと知りたい…)

と。

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