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狼と白頭巾ちゃん

第14章 無意識の誘惑

「どっ、どうしたの、ライラ?何がダメだっていうんだい?」

何も知らないシンは、ライラの様子に酷く驚いて、彼女の元に一歩踏み出した。

しかし、

「こっ、こっちに来ないで!シン‼」

ライラのほうは、これ以上近くで恥ずかしいことを言われては堪らない、と、シンを静止した。

実は彼女は今、シンに名前を呼ばれただけで、お腹の奥のほうに、疼く様なくすぐったい様な、言い知れない甘い刺激を受けていた。

それはまだ幼いライラには、強すぎる刺激。

だから、ライラはどうしてもこの状況から逃れたくて、どうしたら良いのか考えながら、視線を泳がした。


シンは訳も分からぬまま、大好きなライラに来るなと言われ、ショックを受けていた。

「………ラ、イラ…?」

が、ふっと漂う、ライラの匂いに微かな変化を感じて、シンは更に驚いてしまった。

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