狼と白頭巾ちゃん
第16章 あなたの隣で…
まじまじとライラに見詰められて、逃げ出したい気持ちで一杯だったシン。
けれどその耳に飛び込んできたのは余りに意外な言葉で…、彼は自分の耳を疑った。
「なんて、綺麗……」
溜め息を漏らしながら、うっとりと自分を見詰めてくるライラに、シンは聞かずにはいられなかった。
「綺麗…?俺の何処が?醜いの間違いだろう?」
しかしライラは笑いながら首を横に振る。
「シン、あなたは全然醜くない。それどころか、とっても美しいわ!」
「ほ、本当に…?ライラは、俺の姿を見ても…、恐ろしくは無いのかい?」
「えぇ、全く!あなたが嫌がるから今まで姿を見れなかったけど、こんな事なら、もっと早く姿を見せて欲しかったわ」
「そしたら、もっといっぱい近くでお話ししたり、沢山の花の中をあなたと歩いたり出来たのにね?」
…と、シンの手を取り、残念そうな表情で微笑んだ。
「………⁈‼」
シンは、胸に詰まった想いを言葉にすることが出来ず、
膝を折り、ライラをぐっと引き寄せると、その細い身体を大事そうに両腕で包み込んだ。
急に抱き締められ驚いたライラだったが、シンの肩や腕が小刻みに震えているのが分かると、
シンの胸に顔を埋めて、背中にそっと腕を回し、優しく彼の背をさすったのだった。
けれどその耳に飛び込んできたのは余りに意外な言葉で…、彼は自分の耳を疑った。
「なんて、綺麗……」
溜め息を漏らしながら、うっとりと自分を見詰めてくるライラに、シンは聞かずにはいられなかった。
「綺麗…?俺の何処が?醜いの間違いだろう?」
しかしライラは笑いながら首を横に振る。
「シン、あなたは全然醜くない。それどころか、とっても美しいわ!」
「ほ、本当に…?ライラは、俺の姿を見ても…、恐ろしくは無いのかい?」
「えぇ、全く!あなたが嫌がるから今まで姿を見れなかったけど、こんな事なら、もっと早く姿を見せて欲しかったわ」
「そしたら、もっといっぱい近くでお話ししたり、沢山の花の中をあなたと歩いたり出来たのにね?」
…と、シンの手を取り、残念そうな表情で微笑んだ。
「………⁈‼」
シンは、胸に詰まった想いを言葉にすることが出来ず、
膝を折り、ライラをぐっと引き寄せると、その細い身体を大事そうに両腕で包み込んだ。
急に抱き締められ驚いたライラだったが、シンの肩や腕が小刻みに震えているのが分かると、
シンの胸に顔を埋めて、背中にそっと腕を回し、優しく彼の背をさすったのだった。