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極上年下彼氏

第16章 ヒメゴト

授業がない体育館は人一人いなく、ひっそりとした空間だ。


私達の足音だけが、キシキシと響いた。

理人は真っ直ぐ体育館の倉庫に向かい扉を開けた。


薄暗い倉庫は湿り気のある独自の匂いがした。


「理人…変だよ」


「朱美が悪い。可愛い過ぎるから…でも俺だけの朱美だ」


理人の大きな両手は私の頬をすっぽりと包み、理人に向けられた。


近づいてくる理人の瞳を縁取る長い睫毛があまりにも色っぽくて、
私の理性は音を立てて崩れていった。


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