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これが私の仕事

第5章 第四夜

真理也と別れた私は、小学校に来た。私の母校の清田小学校だ。当時も同じ所に住んでいたなら、真理也もここに通っているだろう。
私『なんか…賑やか…』
校庭には、子どもたちが元気に走り回っていて、大人たちがそれを見ている姿が。よく見ると、どうやら運動会をやっているみたいだ。
私『元気いいなぁ…』
流石に中に入るのは気が引ける。遠目から運動会の様子を見る。うん。なんとなく、ワクワクしてきた。
私『一緒に走りたい…』
生きてるときは、動くのが好きだった気がする。確か…毎日男子の中に混ざって遊んでたような…
元気に走り回る少年たちを見てそんなことを思う。
ク「取って食べたりしたら駄目だからね。」
私『そんなんしません。』
ク「なんだ。欲情してるのかと思った。」
私『違います。子どもって本当に元気が良いなぁと見ていただけです。それにいきなり湧き出たあんたに言われたくない。』
クロの気配がしたから驚かないけど、開口一番にそのセリフは酷いだろう。
私はクロの横顔を見る。写真に似ている。そして、あいつにも。
記憶があったらなぁ…きっと彼のこともすぐにわかるのに。

私『ふぅ…さて、記憶を探すとしますか。』
校庭を横切ったら見られそうだよね。よし、飛ぶか。
ク「飛ぶよりも、裏から回った方が良いんじゃない??」
飛ぶ体制になった私にクロの一言。確かにそれの方が疲れないか。
私『大人しくそうします。』
ク「僕も行く。」
私『なぜ??』
ク「楽しそうだから。」
私『意味が分からない。』
ク「まぁ、良いでしょ。」
私『まぁ、いっか』
結局02人で歩く。
流石に裏門には誰も居ないか。裏門から校内に入る。毎回入る度に懐かしいなぁ。と思うが、最近はよく来てるからかまたここに来るのか…とも思う。
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