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きのう抱いたきみを僕はまだ知らない。

第2章 セミの音の色



彼女は、俺が帰る方向を聞いて、
じゃ、と一言、
反対側に向かって歩いていった。

ほんの数秒、
後姿を目で追って、
俺も歩き始めた。

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