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きのう抱いたきみを僕はまだ知らない。

第2章 セミの音の色



ハンカチを取り出し額を拭う。
小石につまづいて前のめりに。
体勢を立てなおしたら、
道端の木にぶつかり、
それまでジンジンないていた
蝉の音がぱたっとやんだ。

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