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お告げ~INシンガポール~

第16章 解けない謎

梨絵には麻央が倒れていくのがスローモーションに見えた。

助けなきゃとは思うけど、体が動かない。

麻央は目をつぶって、来るであろう衝撃に備えた。

しかし、来たのは背中に柔らかい何かが当たっただけだった。
麻央が目をあけると、そこに男子が立っていた。

確か名前は
赤銅勝也
支配側の人間である。
彼が、両手で麻央を支えていた。

「あ、ありがと…」
麻央は助けてくれた感謝の気持ちと、支配側に対する憎い気持ちで困惑していた。

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