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Uターンズ

第7章 男と女

「……」

何度も、何度も。

頬を押さえられ、次第に深く重なる唇…舌が入れられ…

「ん……あ、」

ぴくん、と葉子の身体が反応する。

頬を押さえていた手が肩から腕へ、そしてそっと…胸に触れ、瞬間的に葉子はぶるっと震えた。


「…ごめん」

我に返ったように茂は、身体を離した。


恥ずかしさと、切なさで葉子は、茂を正視できずにいる。

首を横に振り、目を閉じて彼の胸に倒れこんだ。


出会ってから僅か1ヶ月……だから、まさかと思っていた。

でも……やっぱり好きだった。好きになっていた。

いつの間にか。


「……きっとね、初恋だったと思う……茂くん」

酔いからくる、ぼんやりとしただるさが、葉子を大胆にさせているのかもしれなかった。

茂は葉子を抱きあげ、部屋の中へと進んだ。

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