テキストサイズ

裏・恋のハードル高し!!

第1章 過去

この位しか、ミラを笑顔に出来ない自分が歯がゆくて…情けない事に。


石に躓くおっちょこちょいなミラの腕を取り歩いた。
本当なら、手を繋ぎたいとこだけど、ここは我慢して…。


そう思うと、チカが反対側のミラの手を、当たり前の様に繋いでくるから…ミラの腕を離した。



『ミラ。俺に気付け!!俺の手を…握ってくれよ。』



俺の空いた手を気にするそぶりもないミラの好きな人はやっぱり俺では無くチカなんだ。


「ほら、タクも!!」


握られたのは手ではなかったけど、忘れられてなかったと、袖を引っ張られて…口角を上げる自分は、本当にミラを好きなんだと確認させられたんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ