刑事とJK~続編~
第2章 新婚旅行
『斉藤、外探検してみない?』
「夕食までは…あと2時間か、わかった」
二人は外へ出た
浜辺へ来ると、自然と手を繋いだ
『海に来ると、いろいろ思い出すよ』
「何を?」
『去年の夏にさ、海行ったじゃん』
「ああ…」
あの時の…
まだ、付き合ってなかったときだ
斉藤が、まだ"好き"がわからなかったとき…
「…そんなときも、あったな」
『懐かしいよね』
珊瑚礁の上から見た、あの景色は
今でも鮮明に覚えている
そうやって浜辺をぶらぶらと歩いていると
草村にトムがいることに気付いた
何やら電話をしている
『仕事の話かな?』
トムからはあの陽気な雰囲気は感じられない
どこかピリピリとした空気だった
「……」
斉藤は、トムを見ていた
『斉藤、どうしたの?』
「えっ、いや別に…」
『そう?』
ゆうひはまた歩き出した
斉藤はトムを一瞥し、またゆうひと浜辺を歩いて行った