刑事とJK~続編~
第15章 すれ違い
「…止まったか…?」
『…うん、ありがとう』
ゆうひは深呼吸した
「もう…寝とけ、な?」
『…そうする』
落ち込んでるのはすぐにわかった
ゆうひをベッドに横にさせ、軽く頭にキスをした
『おやすみ…』
「…おやすみ」
斉藤は、まだ眠らなかった
とりあえず、水を一杯飲んだ
「…」
オレは、ごめんとは言わなかった
言えなかったし、言いたくなかった
ゆうひには、きつい言い方をしちまって
悪いな、とは思ったけど
謝れない…
何で、小泉のことを
喋ってくれなかったんだ…?
ひとりぼっちだった自分と重ね合わせたから…?
親近感が湧いたとか…?
たとえそうだったとしても…
「私情を挟んだって…
あいつの罪は消えねぇんだ…」
ゆうひは寝たふりをしていた
だから、斉藤の言葉は
しっかりと、聞こえてしまっていた…