刑事とJK~続編~
第18章 刑事危機
「く…くそ…!!」
湯井は南にぶつかり、そのまま逃げ出した
「いてっ…行ったぞ藤野!!」
物陰から、藤野が飛び出した
「うらこい、ストーカー野郎!!」
湯井は止まりきれず、真正面から藤野に突っ込んだ
ただ、その勢いが強すぎて
藤野は取り押さえるつもりが、体当たりで倒されてしまった
「し、しまった…!!」
藤野は急いで起き上がり、湯井を追った
しかし湯井の足は予想以上に速い
「ま、また捕まってたまるか…!!」
全力で逃げる湯井
だがその目の前には、もう一人誰かが立っていた
「あ…!!
お前は、斉藤…!!?」
「(事情はよくわかんねぇが)散々やってくれたな、このストーカー教師が!!!」
「ど、どけー!!!」
湯井はさっきの藤野みたいに、斉藤にも体当たりを噛まそうとした
しかし斉藤の腕は湯井の衿元を掴み
容赦なく一本背負いを食らわした
「…ぁぐ…」
背中を押さえ苦しんでいる湯井を、後から来たシゲと吉川が取り押さえた
「また…また邪魔された…」
湯井は悔しそうに唇を噛んだ
「惚れた女の写真撮影の次は、斉藤の写真撮影か…
なかなかいい趣味してるな」
藤野はハハハと笑った
「オレの写真?」
「あ、斉藤はまだ何も知らなかったんだな。
実は、お前のクビの件は全部湯井のせいだったんだ」
「な…んだと…?」
斉藤は湯井を睨みつけた
「(先輩…顔めちゃくちゃ怖いっす…)」