刑事とJK~続編~
第20章 篭城突入策
「っす」
刑事科に着いた頃には、もう自分以外の全員が揃っていた
いつもいつも思うが、みんな出勤時間早くねぇか…?
「遅いぞ斉藤」
あ、オレが遅いのか
「もうすぐ中島さんから指令が入る」
南がその場を取り仕切るように言った
…ムカつくなぁ
まあ、今は南に向かってぐちぐち言ってる場合じゃない
「えー、皆ー」
いつの間にか、中島が部屋に入って来ていた
「気づいてる人も多いと思うけどぉ、
アミューズメントパークで起こっていることを一応整理しておくよー?」
まず昨日、アミューズメントパークでの生中継中に、突然放送がストップした
ディレクターも怒りは頂点に達していたが
困ったことに、レポートキャスターとカメラマン、そしてスタッフの3人が帰って来なくなった
連絡も通じず、ディレクターは心配になって夜が明ける前にアミューズメントパークへ向かった
しかし周辺には人っ子一人もいず、建物は固く閉ざされている
いつもは裏口が開いていて、警備員がいる
と聞いていたが、それすらもない
そして怖くなり、警察に通報した
どこから嗅ぎ付けたのか、その事態をスクープにしようと他の取材陣が寄ってきて、
今朝のように勝手に生中継を放送した
しかしその最中に起こった爆発
この爆発のせいで、パークの扉を開けようとした警官二人が重傷を負う始末に…
「つまり…、誰かが何らかの目的で
アミューズメントパークに立て篭もってる可能性が高いということになるんだよ」